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顔に電気が走る痛み! 三叉神経痛

顔を洗っている時、歯を磨いている時、ものを噛んだ時、ひげを剃っている時など、ちょっとした動作で顔に一瞬ピリッと電気が走るような痛み、感じたことはありませんか?

もし、あるとしたら、三叉神経痛かもしれません。

三叉神経痛の痛みは、通常、顔の片側に数秒から数十秒の非常強い電撃痛です。

持続時間は短いのですが、日常のふとした動作で繰り返し起こ る、激しい痛みは患者さんを苦しめます。

治療として、カルバマゼピン(テグレトール)という抗痙攣薬で、神経の異常な興奮を抑えることや神経ブロックで痛みを緩和する方法があります。

とてもよく効くことが多いのですが、ふらつきやめまいの副作用があるため、日常生活に注意が必要です。

また、これは根本的な治療ではありません。

三叉神経痛の原因で一番多い(90%)のは、三叉神経が脳幹から出てすぐのところで血管が神経を圧迫して拍動し、痛みとなることです。

三叉神経のどの神経を圧迫しているかで、痛みの出る場所が異なります。

原因を取り除く根本的な治療法として、神経を圧迫している血管を剥がして、移動し、圧迫を取る手術療法があります。

また、約8%は腫瘍による圧迫が原因となっています。

薬で痛みが取れるからと言って、痛みが出るたびに薬で対処していると、腫瘍が徐々に大きくなって、手術が難しくなることもありますので、繰り返す場合にはMRIなどの精査をすることが必要です。

今回の学会で、脳神経外科の手術の拝見しましたが、早く手術をすることが、リスクも少なく、効果的であることを実感しました。

また、歯の症状として感じることがあり、痛みが激しいため、歯の治療をしたり、それでも症状が取れずに、抜歯をしてしまうということもあるようです。しかし、原因は歯ではありませんので、他の疾患との鑑別も重要です。

こんな症状があったら、専門医を受診することをおすすめします。

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