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Umamiは 味覚障害・ドライマウスの救世主⁉︎

食欲の秋!

旬の野菜やお魚がたくさんあり、美味しい季節となりました。

皆さん食欲はいかがですか?

基本的な味覚には

甘味、塩味、酸味、苦味の4つが知られています。

昔から日本人はその他に「うま味」があると感じていたのですが、欧米では認められず「うま味」は上記の4つの味覚がバランス良く調和した抽象的な感覚であるとされていました。

しかし、2000年に味蕾の感覚細胞にグルタミン酸受容体が発見され、Umamiが第5の味覚として認められました。

高齢になってくると味覚障害を訴える人が増えます。味覚障害があると美味しくないため、食欲不振から体力が低下してしまうことがあります。

 

このようなことも全身の弱さ、フレイルにつながっていきます。

味覚障害障害の原因には

① 薬剤の影響

②栄養障害(亜鉛欠乏など)

③全身疾患の影響

④心因性

⑤口腔疾患

などがあります。

よく噛んで、唾液をしっかり出すことで、食べ物の成分がよく分解され、唾液と混ざって味蕾(味を感じる器官)に届きます。

色々な原因で唾液をが少なくなることも味覚障害の大きな要因です。

唾液を出す器官はには耳下腺、顎下腺、舌下腺の大きな3つの唾液腺の他に、全ての口腔粘膜に分布している米粒くらいの小唾液腺があります。

唾液が少なくなるドライマウスの治療法として大唾液腺のマッサージやお薬がありますが、あまり満足のいく結果が得られないのが現状です。

大唾液腺の唾液の分泌量よりずっと少ない(1/10)小唾液腺ですが、味覚を感じる味蕾の周囲に沢山あって、小唾液からの唾液を増やすことが味覚障害に有効であることがわかってきました。

唾液を出すための味覚と言えば酸味(レモンや梅干しなど)が思い浮かぶと思います。酸味は刺激した時に一時的に唾液が増えますが、長続きしません。

しかし、うま味は酸味よりたくさんの唾液を小唾液腺から分泌し、長続きさせることが報告されました。

また、唾液だけでなく、副交感神経を刺激して消化感の機能を亢進し消化吸収を良くする効果もあるようです。

味覚障害やドライマウスは日常生活の楽しみである美味しく食べるということを妨げてしまうにもかかわらず、なかなか有効な方法がありませんでしたが、日本人が昔から感じている「うま味」

これが安全で有効な救世主になりそうです。

次回は

うま味の活用法やうま味についてもう少し具体的にお話ししていきたいと思います。

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