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『歯の移植』って知ってますか!?
こんにちは、歯科医師の松井です。
虫歯や歯周病で残念ながら歯を抜かなければならなくなった時、その部分を新しく補ってくれるものとして
「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」が定番ですが、条件が整えば『歯の移植』も選択肢となるかもしれません。
この話を患者さんにすると、「そんなことが可能なんですか?」とよく聞かれますが、可能なんです。
歯の移植の歴史は古く、古代エジプト時代から行われていたという話もあるようで、症例を上手く選択できれば非常に有効な治療法です。
◉自家歯牙移植のメリット
・歯根膜があることで噛み合わせや歯並びの経年的な変化に対応してくれる
・噛んだ時の感覚を残すことができる
・若年者にも適用できる
・周りの歯を削ったりする必要がない
◉自家歯牙移植のデメリット
・移植を行う歯がないとできない
・1度抜くというダメージがあるため、生着しない可能性が稀にある
・長期的な予後が悪い可能性がある
・外科処置が必要
◉自家歯牙移植の症例
26歳 男性 主訴:左下の奥が噛むと痛い
左下の銀歯の中が虫歯でボロボロになっており、残念ながら保存不可能との判断で抜歯を行うこととなりました。
その後の処置について、もちろん何もしないという選択肢もありましたが、患者さんと相談し親知らずの自家歯牙移植を行うことにしました。
歯を抜いた場所に、上の親知らずの移植を行いました。事前にCT撮影も行い、プランニング・シミュレーションを行なった上で安全に施術しています。
まだ日は浅いですが術後の経過は良好です。移植を行うことで、周りの歯にダメージを与えることなく抜いた場所を補うことができました。
この症例での
- 治療期間:約半年(その後も経過を見ていく必要あり)
- 治療回数:6回
- 総治療費:約6万円 (症例により変動あり)
- 考えられるリスク:長期的な予後が良く無い可能性がある
歯でお悩みの方、自家歯牙移植に興味のあるかたは是非ご気軽にご相談ください♪