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歯の神経を残す【後編】
こんにちは!前編では、歯の神経(歯髄)を残すことの重要性についてお話しました。(前編はこちら)
後編では、歯髄まで達するような大きな虫歯でも歯髄を取らずに済むよう試みる治療について知って頂こうと思います。
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「象牙質」がポイントになるので注目していて下さい。
イラストのように大きな虫歯の場合、虫歯を全部除去すると歯髄まで貫通してしまい、歯髄を除去しなければいけなくなる可能性が高くなります。
(貫通=歯髄が外界に露出してしまい炎症を起こしてしまいやすい)
なので、敢えて虫歯を全部除去せず、少し残します!
そして、残した虫歯の上に薬(水酸化カルシウム製剤)を置いておくと、数カ月かけて虫歯の下に新しい象牙質が作られます。
こうなると、むし歯を全部除去してもすぐ下に健康な象牙質があるので歯髄まで貫通せず、歯の神経を残すことが出来るのです。(この後に歯髄が炎症を起こし、止むを得ず歯髄を取らなければいけなくなることも稀にあります)
時間もかかり非常に手間ですが、歯髄を残す意義は図り知れません。
神経を取ると言われた患者さんも、もしかしたら残すことが出来るかも知れません。
難しい話でしたがどうだったでしょうか。
今回は1本の歯についての話でしたが、本当に大切なのはこうしたむし歯を作らないよう、正しいやり方の歯磨きで口の中の環境を整えることです。
通って頂いている患者さんにもそういう意識が浸透するよう発信し続けたいと思います!