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その歯はむし歯かも?!白いむし歯「脱灰歯」
こんにちは!歯科衛生士の永井です。
歯の色をよ~~く見てみると、白く濁ったような色になってはいませんか?
「むし歯=黒い」と思って歯の色の変化を見逃してはいないでしょうか??
この写真の歯は「脱灰歯」といって、
歯の表面が「むし歯菌」の出す「酸」によって溶かされている状態なのです。
正確にはむし歯ではなく「むし歯になる一歩手前」の状態なのですが、
この脱灰歯をそのままにしておくと歯の表面が更に溶かされ、
あっという間に治療が必要な「むし歯」になってしまいます。
まだむし歯でないとしても、決して安心できる状態ではないのです。
これ以上進行させず、むし歯にしない為にはどうしたらいいのか…。
普段の習慣で気をつける点がいくつかありますので、ぜひ確認してみて下さい。
①歯磨き
脱灰の原因はお口の中にいる「むし歯菌」です。
この「むし歯菌」を歯に着かないようまずは歯磨きをしっかり行う必要があります。
1日に1回は丁寧に歯磨きをする時間を作るようにしましょう。
また、効率よく歯を磨く方法や磨き残しがないかの確認など、
定期的に歯科でチェックしてみると良いかと思います。
②砂糖
この脱灰歯がほとんどの歯にみられる場合、
原因は歯磨きではなく「砂糖」の場合があります。
砂糖の入ったジュースやお菓子などをよく食べる方は、
常にむし歯菌に「餌」を与えている状態ですので、
むし歯菌は「酸」をたくさん出します。
その為ほとんどの歯が長時間「酸」に晒され、溶かされてしまうのです。
脱灰している歯が複数に渡る場合は、砂糖の摂り方を見直す必要があるでしょう。
③フッ素
脱灰は普段のお食事でも起こることであり、
唾液による自然治癒力によって修復(再石灰化)されます。
この脱灰と再石灰化は毎日の食事で繰り返されるのですが、
間食などによって再石灰化が追いつかず、
脱灰と再石灰化のバランスが崩れてしまうとむし歯になってしまうのです。
歯磨きの習慣や砂糖の摂り方を見直した上で
更にフッ素を摂り入れると「再石灰化」を促進させる事ができます。
歯が丈夫になりますし、脱灰の程度にもよりますが元の歯の色に戻す事も可能です。
以上、三つの点を挙げさせて頂きました。
歯科の病気のほとんどは慢性疾患で、なかなか進行に気付く事ができませんが、
決してサインがないわけではありません。
一度お口の中を一度よ~~く観察してみると良いかもしれません。
これは何だろう?これは大丈夫なの? などなど
気になる点がありましたらいつでもご相談ください。