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教えて!!ドクターQ&A【Vol.10】

Q.最近、ちょっとしたことでよくむせたりします。「健口体操」が効果的と聞きました。どのようなものなのでしょうか?

 

A.高齢期の噛む、飲み込む、話す、表情を作るなどの機能の低下(オーラルフレイル)は身体の筋力や認知機能等の衰え(フレイル)の入口です。前期高齢者では4%が要介護なのに対して、後期高齢者では30%以上と急激に増加します。

オーラルフレイルはわずかな衰えを見逃さずに、早く対応することで改善できる状態です。年齢を重ね、唾液が少なくなると、むし歯や歯周病になりやすくなるとともに、お口での消化も飲み込みもしづらくなります。歯を失うとよく噛めなくなり、栄養も取りづらくなります。

また、噛めないと筋力も衰え、食べこぼしたり、むせて誤嚥しやすくなったり、滑舌も悪く、無表情になってしまいます。「健口体操」は、舌、唇、表情筋、唾液腺を動かすことによって口腔機能を維持、向上させる運動です。高齢者だけでなく、お子様にもやっていただきたい体操がたくさんあります。

地域のホームページや歯科医師会のホームページに、各々工夫を凝らしたパンフレットや動画が掲載されていますので、参考にされるとよいでしょう。
自分の歯や義歯でしっかり噛んで栄養を摂取することで健康を維持することができます。食べる楽しみを取り戻し、表情豊かに楽しく会話できると、社会参加にもつながります。

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