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教えて!!ドクターQ&A【Vol.31】

Q.知覚過敏のため、冷たい飲み物や歯磨きのときに歯がしみてつらいです。どのような治療をするのですか。

A.歯の表面はエナメル質という固いバリアがありますが、歯周病などで歯肉が下がったり、歯ぎしりなどで歯がすり減ったり、酸っぱい飲み物や食べ物を頻繁に摂取して歯が溶けたりすると内部にある象牙質が露出します。象牙質は小さな管状になっており、さらにその内部の神経に刺激を伝えて、知覚過敏を起こします。症状が軽度であれば、唾液や興奮させないようにする知覚過敏用の歯磨剤を継続して使用することで再石灰化し自然と消失します。

歯科医院での治療法としては露出した象牙質の管を封鎖する薬剤を塗布して刺激を遮断する方法や、すり減っている象牙質の表面を樹脂で埋めてカバーする方法などがあります。

症状がひどくなり日常生活に支障でるようになると、神経を取らなければならない場合もあります。しみからといって歯磨きが十分できなかったりすると、プラークが酸を作り、歯の表面はさらに溶けて、脱灰し、虫歯にもなりやすくなります。ブラッシング圧に気をつけて優しく丁寧な歯磨きが大切です。だらだらずっと食べていることも、再石灰化を阻害します。歯ぎしりや噛みしめで歯に亀裂が入っていても起こりやすくなりますので、気になる場合は早めに歯科医院で指導、治療を受けることをお勧めします。